ルワンダの貧困女性

ルワンダの貧困女性:病気を患うことで起こる生活への影響

2018年ルワンダ首都キガリ で1日1.9米ドル以下の貧困生活を送る女性たちの家を訪問し調査をおこないました。

そこで出会った女性たちを再訪問し生活の状況を見させていただいていますが、2019年に入ってからすでに何人かの女性は体調を崩し生活がさらに困窮していました。

私は日本社会で生まれ、最低限の生活が保障される中で育つことができたので明日への大きな心配もなく生活してきました。しかし、ルワンダの貧困環境で生活する彼女たちにはその保障はありません。この現状を知りガラス細工のように彼女たちの生活も脆く崩れやすいものだと感じました。

この記事では病気に罹って働けなくなったら生活はどう変化するか?彼女たちの現状をお伝えします。

ルワンダの貧困女性:病気を患うことで起こる生活への影響

貧困女性 部屋Aさん(36歳)は布団1枚が敷けるだけの窓もない一間で4歳の娘と2人暮らしをしています。家賃は10000RWF(約1200円※2019年5月22日現在)。

彼女は小学1年生以降学校に行っておらず、読み書きもできません。

また1994年ルワンダで起きた大虐殺の当時は11歳。両親を殺害され、3人いた兄弟とも生き別れになり一人になった彼女は孤児として親切な人に育てられたそうです。

大人になって職が見つからないため売春をして生計を立て始めました。そうしている間にHIV感染と意図しない妊娠が判明し、現在シングルマザーとして娘と2人で生活をしています。

3ヶ月ぶりに彼女の家を訪れると、彼女は2ヶ月前に結核になり全然働けてないことを打ち明けました。そしてこの2ヶ月は家賃が払えず大家から出て行くように言われているようでした。

ルワンダには国民健康保険のようなシステムがあり収入によって4段階に分かれ保険料や負担金が変わります。

彼女は貧困家庭として保険料も医療費も無料で受けられる保険を持っており、またHIV感染に対する定期検査や内服薬は全て無料で受けられます。

したがって、幸いなことにHIV治療も結核の治療もちゃんと受けられていましたが、結核を患っていたため2ヶ月働けず、収入が途絶えた彼女は家賃が払えずに追い出される瀬戸際にいました。

結核を患う前から日雇いの仕事がなかなか見つからず、泣く泣く売春をして最低限の収入を維持してきた彼女は貯金もありません。今では家賃を滞納し、これから返済のために以前の何倍も働かなければならない彼女。

ここ数ヶ月、洗濯や掃除などの日雇いを見つけて売春から向け出そうと頑張っていた彼女でしたが、これから彼女はどう生活を立て直していくのでしょうか。貧困女性 部屋

同じく調査で出会ったBさんは1ヶ月半ほど前から体調を崩し、病院に通っています。彼女は保険レベルがAさんよりも上で、薬や処置によっては医療費を負担しなければなりません。

半年前、彼女に出会った時は無職で家賃も学費も滞納していたため、お金を貸し、収入が得られるように支援をしてどうにかひと月の収入が65000RWF(約8000円)ほどに安定してきていました。

しかし、この1ヶ月半ほど体調が悪くて働けず収入が半分に減り、さらに医療費を払わなくてはならないため、私への借金返済ができなくなってしまったのです。生活を建て直し、やっと収入が安定してきたところだったのですが、病気にかかったことでまた生活が苦しくなってしまったのでした。

彼女たちは貯金も保障もない中で生活をしており、このように1ヶ月働けなくなるだけで生活が簡単に崩れてしまいます。

調査で出会った女性の中でも家賃が払えず追い出されどこかに行ってしまった人もいます。最低限の生活が国から保障される日本はとても恵まれていると感じた経験でした。

ABOUT ME
Chisato823
千里(Chisato) ルワンダ在住、助産師。 ビジネスで女性支援をするためAfricanDaisyを設立 元青年海外協力隊(27-3/ラオス) バツイチ再婚、遠距離恋愛も経験済み。 アフリカ旅情報やルワンダ女性のこと、書評や日常など書いています。