ルワンダの貧困女性

ルワンダの貧困女性調査:性と貧困とシングルマザーを考える

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2018年8月に始めたルワンダの貧困女性調査。

ルワンダの貧困女性調査:性と貧困とシングルマザーを考える

女性が一人でも多く自立できる社会を実現するため、2018年5月に会社”AfricanDaisy”を設立しましたが、当時の私はルワンダ人女性について何も知りませんでした。

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ただ、物乞いする人のほとんどが子供を抱えている女性であることに違和感を感じ、シングルマザーが多いことを知り、心がモヤモヤしていたのです。そこで彼女たちを理解し、ニーズにあった支援をビジネスとしてできるように調査を始めたのがきっかけでした。

2018年10月31日現在81件調査をすることができました。

先月41件のインタビューを終えて進捗状況をブログに書き、見えてきた問題点・現状を4つほど紹介させていただきました。

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この記事は、「なぜシングルマザーが多いのか?なぜ彼女たちは貧困に陥っているのか?」について貧困女性の調査を通じて得た情報とこれまでにルワンダ社会について理解したことから考察して女性の貧困の原因について自分の見解をまとめました。

シングルマザーが多い理由

多くの理由は「男に逃げられた」です。

「妊娠したと男性に話したら逃げられた」というフレーズを何十人もの女性から聞いて、その度に腸が煮えくり返る思いをしました。今ではもう煮えきって虚しさばかりが残っています。

(↑この布団が一つやっと入る2畳もないスペースで子供3人と女性で暮らしています)

そうは言っても男性側の気持ちも理解できないわけではありません。失業率の高いルワンダで日々仕事を見つけて生きていくので精一杯です。さらに妊娠したら彼女は働けなくなり、子供ができたらさらに負担も増える。重圧であることはわかっています。でも逃げられた女性は育児と無職という現実だけが残されさらに苦しむのです。

シングルマザーで子供が何人もいて、こども達の父親がそれぞれ違う人もいますが、彼女たちも妊娠してパートナーに逃げられ、また違う男性に出会い妊娠して逃げられを繰り返しています。

ルワンダの性事情

「ちゃんと避妊すればいいじゃない?」と思いますよね。私はそう思います。

びっくりしたことに実はルワンダでは、女性主体の避妊が普及しています。

例えばインプラントといわれる避妊法。二の腕の皮膚の下に小さなプラスチックを埋め込むことでホルモンをコントロールし3年間避妊ができる、というものです。

日本では認可されておらずほとんど知られていませんが、ルワンダではこれが普及しています。(ちなみにラオスでもこれが普及していました。)他には注射による避妊法など、どれも女性が主体的にできる避妊方法です。

ただ、未婚の女性はなかなかこれらを始めるタイミングがないので、突然の出会いでそのまま妊娠したりすることもあります。

無料で配られているコンドームはどうか?というと、ルワンダ人男性はコンドームをすることを毛嫌いする傾向があるようで、使ってくれないという声も聞きます。

またコンドームを使う相手は「娼婦」だという変な認識も少なからず存在し、そういった偏見がコンドームの普及率低下を招いているようです。

そして、ルワンダは50%以上の人がローマ・カトリックであるため、妊娠しても中絶することは不当な行為であるという認識も強く、産まないという選択にもなかなかなりません。

貧困と心の闇

心の闇も感じられます。1994年のルワンダ大虐殺の当時、調査対象の女性たちの多くは子供だったため、多くの家族を目の前で失っています。

もともと貧困の中で育ち、さらに孤児となって知らない人に育てられたり親戚に引き取られて大人になった女性も多くいます。

そういった当時のトラウマや愛情の欠如が性という行為に逃げているように感じられます。

「あなたが一番幸せに思う時はどんな時ですか?」という質問をするのですが、半数近くの女性は「幸せに感じたことはない」と言います。

そして答えてくれる人の多くが幸せな時は「子供がご飯を食べられるとき」と答えるのです。

想像できますか?幸せがない日々。その日食べるものを得るのが精一杯の日々。

彼女たちに最後の食事はいつですか?何を食べましたか?と聞くと何人かは目に涙をためて答えます。それくらい辛いんです。そういった彼女たちが性や男性に逃げたくなる気持ち、私、理解できてしまいます。

ABOUT ME
Chisato823
千里(Chisato) ルワンダ在住、助産師。 ビジネスで女性支援をするためAfricanDaisyを設立 元青年海外協力隊(27-3/ラオス) バツイチ再婚、遠距離恋愛も経験済み。 アフリカ旅情報やルワンダ女性のこと、書評や日常など書いています。