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本「ラオスで出家した青年海外協力隊」貧困だけど不幸とは言えない

ラオスで出家した青年海外協力隊

ラオス・青年海外協力隊・仏教・出家・エコヘルス・トークンハウス・・・多岐にわたる分野のキーワードが一冊に凝縮されている本「ラオスで出家した青年海外協力隊ーラオスの仏教に学ぶあたたかい循環の作り方」。

この本はユニークな経験をたくさんしている著者の自伝なので、一つ一つの内容が興味深く、そして全てが一つにつながっています。

また目次は「青年海外協力隊(現:JICA海外協力隊)とは?」や「ラオスの仏教は?」など疑問形でまとまっているため自分が疑問に思っている、興味のある部分だけ読めるのがオススメポイントです。

本「ラオスで出家した青年海外協力隊」貧困だけど不幸とは言えない

この本を手にとったきっかけ

実は著者とは同じラオスの協力隊という仲間で知り合った仲。

ラオスでの活動先は別だったため、時々顔を合わせお話をしたくらいだったのですが、彼の話す独特の雰囲気や奥深い話の内容に興味をもっていました。

そんな彼が協力隊を終え本を出版した、と聞きました。

彼は人を惹きつける深遠さがあり、私は真意の真髄を知りたいとずっと気になっていたのですぐにこの本を買いました

この本をオススメする人

本当の豊かさ、幸せとは何か?と疑問に感じている人にオススメです。

また、協力隊に興味がある人にもオススメです。協力隊の生活や、その後についても著者の経験を参考にできます。

著者のプロフィール

長田 光司(ながた こうじ)@laolaos_koji。1990年生まれの28歳(2018年現在)。

大学院卒業後、青年海外協力隊(現:JICA海外協力隊)としてラオスに派遣されました。

ラオスではエコヘルス教育の普及活動に努めます。

そして、青年海外協力隊としての派遣期間中に、17日間ラオスで出家を経験。

2018年6月に任期を終え帰国し、現在はカンボジアのトークンハウスというシェアハウスに住みながらブロガーとして活躍しています。

と、経歴を聞いてユニークという言葉がふさわしい著者です。

本の概要

ラオスのこと、青年海外協力隊時のこと、仏教のこと、出家した時の様子からそこで経験し得た気づきなど対談形式で紹介しています。

ラオスは途上国だけど、不幸かといったらそうとは言い切れない。なぜならそこには「あたたかな循環」があるから、と著者はいいます。

「あたたかな循環」とは何か?

また、この循環を今のカンボジアでの活動「トークンハウス」で作っていきたいという著者。

ラオスでの経験から今の社会が直面している問題と必要とされていることに関して彼の考えを述べています

作品の背景

著者のこの本に懸ける思い

まったく興味・関心のなかったことにこの本をきっかけに触れてもらって、少しでも興味・関心に繋がればいいなと持ってこの本を書きました。

というように、書いてある内容は上記概要で紹介したように、多岐にわたっています。

本を読み進めるとわかってくるのですが、著者は出家経験があるだけあって、少し仏のような性格があるように感じました。というのも、どんな人でもいい、どんな夢があってもいい、どんな人生でもいい、その人らしさがあっていいじゃない、という著者の人生・この社会に対する寛大さがこの彼の本に懸ける思いに詰まっているように感じました。

印象に残った内容紹介

冒頭で著者はラオスについてこう言います。

ラオス人は優しい

この意味が読み進めるうちに明らかになってきます。

ラオスは途上国だけど貧しいのか?

それがヒントになるのですが、彼の経験を通して気づいた「なぜ」ラオス人は優しくのんびりした雰囲気があるのか、が書かれています。

ここで一部紹介したいと思います。

ラオスの寺は地域に根付いており、多くの人が仏教をあつく信仰しています。

朝、僧侶が待ちを歩き、人々が功徳を積むためにご飯やお金をお供えする風習があります。

そこで得たご飯は僧侶たちの食事になるのですが、余ったご飯はご飯を買えない人にあげるのです。

また、ラオスでは貧しい家の子どもは安定した衣食住や勉学のチャンスが得られるように子どものころに出家します。大人になって僧侶になったり良い職につくことができるのです。そうして、大人になって家族に恩返しができる。

こういった文化が根付いているため、人々はあげる・分け与えるということに壁がないのだと著者はいいます。

実際著者も、お昼ご飯を食べていないと同僚が自分のご飯を分け与えてもらったそうです。

人に恩を送る、それが循環してみんなが笑顔になる、そのあたたかい循環がラオスにはある

と著者は言います。

著者の言葉で言うとあたたかい循環は

お寺を中心とした大きな家族

のようだと言います。

今後は彼もそのあたたかな循環を作っていきたいと話します。

そして、それを実現するために現在はカンボジアでトークンハウスという新しい形のシェアハウスの管理となって活動しています

その様子もこの本で紹介されています。

これからの社会はお金がお金としてだけの価値を生み出すだけの社会から変化をしていくのだと、言います。

自分のもっている価値や社会的な価値を示すことで生きていける世の中になる。と。

彼は不登校時の支援もしているのですが、学校にいけないこどもたちにも勇気を与える言葉が散りばめられています。 お金がないといきていけないという資本主義だけの社会じゃない社会を作ろうと彼は活動しています。

ABOUT ME
Chisato823
千里(Chisato) ルワンダ在住、助産師。 ビジネスで女性支援をするためAfricanDaisyを設立 元青年海外協力隊(27-3/ラオス) バツイチ再婚、遠距離恋愛も経験済み。 アフリカ旅情報やルワンダ女性のこと、書評や日常など書いています。