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本:命の格差は止められるかを紹介ー格差社会が健康に与える影響ー 

この記事ではカワチイチロー教授の著書「命の格差は止められるか」を紹介します。

なぜ日本人の寿命は長いのか?同じ先進国でもアメリカの寿命はなぜ短いのか?といった身近な疑問や収入・教育・住環境が健康に影響を与える要因をわかりやすく解説しています。

本:命の格差は止められるかを紹介ー格差社会が健康に与える影響ー

この本の概要

この本は、健康格差をつくる社会の要因を探り続けてきたハーバード大学日本人教授イチローカワチ氏が『命の格差はとめられるか』という題材で社会が健康に与える影響をまとめたものです。

なぜ日本人の寿命は長いのか?お金さえあれば健康になれるのか?どこに住むかで寿命が変わる?社会的地位や教育によって寿命が変わる理由や非正規雇用が健康にもたらす影響など社会と健康の関係を私たちの生活に身近なことを例に紹介しています。

命の格差社会は貧困の人だけの問題でなく、高所得の人の健康にも影響を与え、経済にも影響を与えます。どうしたら命の格差をなくし、多くの人が健康を享受できるのか、考えさせられる一冊です。

この本をオススメする人

この本は社会が健康に与える影響についてまとめた本で、社会の仕組みを作る仕事に従事されている方にオススメします。地域や社会の取り組みや環境がどう健康につながっているのか?身近なことに落とし込んで考えることができると思います。

この本の著者の紹介

著者はKawachi Ichiro(イチロー・カワチ)で現在、ハーバード大学公衆衛生大学院社会行動科学学部部長・教授。

父親の転勤で12歳よりニュージーランドに移住。オタゴ大学医学部卒、同大学で博士号を取得。1992年にハーバード大学公衆衛生大学院に着任。2008年に現在の役職に就任した。

印象に残った内容紹介

私が何よりも興味深かったのは、そもそも公衆衛生とは何か?ということがここで理解できたことです。公衆衛生と医療が扱う内容は命や健康で似たような感じがしますが、目的は大きく違います。この本では川の上流下流で例えており、わかりやすかったです。

病を患い病院に行く人を医療で救うのが下流としたとき、上流は、人々が病気で川に流されないように、食い止める役割で、そこにあたるのが公衆衛生だと言います。

そして公衆衛生とは川に落ちてしまう(病気にかかる)現象がなぜ起きているのかを追求し、ではどうしたら解決できるのかを探ることだと言います。

パブリックヘルスでは、この川の上流から下流までを考えたときに、どこにいる人たちにどの程度働きかけをしたら、社会全体が健康になるかを考えます。

使える資源に限りがあるため、全ての人を救うことは難しい。どこに投資するかで救える規模が変わるのも事実、とも述べています。

どの層に資源を投下したら、病気になる人の数を最小限に抑えることができるのかを考えるのです。

公衆衛生という分野の奥深さや大切さを学ぶことができました。

ABOUT ME
Chisato823
千里(Chisato) ルワンダ在住、助産師。 ビジネスで女性支援をするためAfricanDaisyを設立 元青年海外協力隊(27-3/ラオス) バツイチ再婚、遠距離恋愛も経験済み。 アフリカ旅情報やルワンダ女性のこと、書評や日常など書いています。