苫米地英人氏の著書は220冊近く本があるのですが、どれを読むべきか迷いますよね?
この記事では無意識のうちに夢を叶えられる手法「洗脳」について書かれている本を紹介します。
本:苫米地氏著書「洗脳力」無意識のうちに夢を実現させる方法
この本を手にとったきっかけ
以前、同著者が書いた「頭のゴミを捨てれば脳は一瞬で目覚める!」という本の書評を書きました。

そこでは、脳科学の根拠に基づいて、モヤモヤなど余計な感情に振り回されずに、やりたいことをやる方法が書かれています。
イライラやモヤモヤの感情が現れた時に、この方法を試してみると、今まで余計な感情によって集中できずに時間を無駄にしたり、相手に負の感情を与えることが少なくなったと実感しはじめています。
そして、著書のほかの本も読んでみたいな、とKindleで探していました。
その時、目に飛び込んできたのは「洗脳」という言葉。興味が湧いて手にとってみました。
この本の概要
著者がこの本を書いた目的は、脳科学に基づき、夢実現に向けて、自分に洗脳を施し、無意識のうちに成功するための手法を伝授することです。
したがって、他人の洗脳ではなく、自分に洗脳をかけ夢を達成させる手法を伝授してます。
また、自分だけでなく周りにも働きかけ、夢達成に向けて周りの人を協力者にすることもできます。もちろんこれを悪用することで、他人の洗脳もできてしまうようです。
この本をオススメする人
お金では幸せは買えない、でもどうしたら幸せになれるの? と悩んでいる方にオススメです。
洗脳力と幸せとは無関係なように思うかもしれませんが、洗脳力を使う目的は夢を実現するため。したがって、夢を実現するということは幸せになるということに繋がります。
多くの成功法則本は「資本主義に勝つ=幸せ」と定義しているが、そうではないと著者は言います。
資本主義で勝ち抜いて、年収が何億もあり高級車・豪邸を手に入れてもそれで幸せは手に入らない。私欲に囚われ、目の前にぶらさがるニンジンめがけてがむしゃらに働き成果を得ている人、資本主義に洗脳されている人はサルと同じだと言います。
日本や多くの先進国では資本主義で勝ち抜くことが善となっているから、社会がおかしなことになっている。と著者は言います。
この本では資本主義の中で幸せが何かを教えてくれ、それを掴む方法を教えてくれています。
本の背景
この本は、著者の専門である機能脳科学に基づいて、科学的に夢実現のためのノウハウを教示しています。
著者は脳科学を用いて、オウム真理教の「脱・洗脳」を成功させている実績ある方です。実践と科学的知識を取り入れて、自己洗脳という手法を施し、脳の無意識に働きかけることができる著書は、これを夢実現のための活用法を伝授しています。
だからこそ説得力があります。
感想
洗脳と聞くとカルト宗教など良いイメージがなかった私ですが、この本を読んで、使いようでは夢実現や世界中すべての人を幸せにすることができる手法であることがわかりました。
すぐに噛み砕くことはできないのですが、本を読み進めることで、著者の伝えたい世界が鮮明になっていき壮大な夢に自分も存在しているような気持ち良い気分になりました。
魅了ポイント
夢、幸せとは何か
本当の夢、幸せとは自分以外の幸せをつくることです。
と著者は言います。また、
より大きな願いの方が一人ひとりの満足度に落としたときにも、より大きな満足度になります。
そのためには
自分以外の人の幸せを願う、ということは自分の我欲や煩悩をコントロールしなくてはなりません。そのための手法として止観と抽象度を高めるということがキーワードになってきます。
自分とは?
自分について説明するとき、「私は●●な人だ」とか「私の性格は●●です」と表現しますが、これらの●●は他者の視点が入っています。
たとえば「あなたは優しい人よね」と言われて初めて「あー自分って優しいんだ」と認識し、それが自分という人間を表現するようになる。
またこんなことないでしょうか。。。
友人と2人で初めて訪れるカフェに行った時、自分はそこで流れる音楽が心地よく、友人に「この曲いいね」と話しかけます。しかし、友人は「あっ、音楽なんて流れてたんだ、気づかなかった」と言われて初めて気づく。また、友人は壁にかかっている絵が気に入って印象に残ったけれど、自分は全く気づかず、絵自体あったかどうかも覚えていない。
同じ場所にいて、同じものを見ているはずなのに、全てを見ていると思っているけれど、実際はそうでない。
著者はそれを
認識したものが世界であり、認識しないものは存在しないのです。
と言います。また、
モノがあるから認識するのではなく、認識するからモノがある
と説明しています。
自分が認識したものしか実際は見えていないのです。そして個人によって認識し見えているものは違うと、著者は言います。
何が言いたいかというと、
ゲシュタルト=他との関係性によって個の意味が変わってくる。自分とは他人が存在してなりたつので、この関係性によってなりたい自分と他者から見えう自分とが一致しないことがある。だから、自分はこうなりたいという我欲ばかり強く願っていてもその通りにはならない。
人それぞれは自分が一番であるけれど、それだけに意識を向けていたら、周りと違う認識をして、自分のやりたいことは達成されない。
しかし、自分を一番に大切にしながらも、自分以外の人にも意識を向け、みんなが同じ認識をし、抽象度を高めて考え、自分以外の人の幸福を願うことで、自分の夢も達成でき、この世から戦争も差別もなくなる。
それが著書の言う夢達成の方法で、幸せになる方法なのだと思います。