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本:2019年11月上映される「マチネの終わりに」を紹介

マチネの終わりに

この記事では2015年から長編小説として毎日新聞やnoteに連載され、2019年には映画化される「マチネの終わりに」の本を紹介します。

好きになった人は婚約者のいる女性。世界中、長い年月をかけてすれ違う二人の儚いが深く美しい愛の物語で、ストーリー展開も面白いのですが、言葉の一つ一つが創りだす世界観が美しく魅力的な一冊です。

2019年11月映画化される「マチネの終わりに」本を紹介

概要

2015年3月から2016年1月まで毎日新聞とnoteで連載された長編小説。

2016年に毎日新聞出版社より単行本として出版されます。

2019年6月に文春文庫より文庫版が発売予定。

2019年11月1日に映画「マチネの終わりに」(福山雅治・石田ゆり子 出演)としても上映されます。

あらすじ

天才ギタリストの蒔野聡史(38歳)とフランスRFP通信でジャーナリストとして働く小峰洋子(40歳)の恋愛ストーリー。

二人の出会いは蒔野のギターコンサート。初めて出会った時からすでにお互い理解しあう言葉にできない感覚に居心地の良さを覚え惹かれ合います。しかし、洋子にはアメリカ人の婚約者がいました。

その後強く惹かれ合う二人ですが、すれ違いの中で関係が途絶えてしまいます。

たった3度しか会ったことのない二人。

世界中で活躍する二人のストーリーはフランス、バグダッド、日本、アメリカと世界中を駆け抜け、すれ違います。

お互いの優しさまでもすれ違いを大きくする中で、二人は一緒になれるのでしょうか。

全てのタイミングや環境が未来を変え、そして過去をも変える壮絶な展開を生みだすストーリーです。

この本をオススメする人

静寂で強くかない愛という一言では表せない愛の深さを味わいたい人にオススメする一冊です。

人はなぜ一番に愛する人と結ばれることが難しいのか。「2番目に好きな人と結婚した方が幸せになれる」という人もいます。本当なのでしょうか? 1番目に好きな人と愛し合えたらどうなのでしょうか? 優しさやすれ違いによって結ばれることができない二人の儚い恋愛に浸りたい方にオススメします。

著者の紹介

平野啓一郎(ひらの けいいちろう)氏。

1975年生まれ。京都大学法学部卒。1999年在学中に文芸誌「新潮」に投稿した『日蝕』により第120回芥川賞を受賞。著書は小説、『葬送』『滴り落ちる時計たちの波紋』『決壊』(芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞)『ドーン』(ドゥマゴ文学賞受賞)『かたちだけの愛』『空白を満たしなさい』、『透明な迷宮』、エッセイ・対談集に『私とは何か 「個人」から「分人」へ』『「生命力」の行方~変わりゆく世界と分人主義』等がある。 2014年、フランス芸術文化勲章シュヴァリエを受章。

感想

実は、途中までありきたりの恋愛小説のような気がして、恋愛もなかなか展開せず飽きてしまい長いこと未読了のままになっていました。ふとしたタイミングで再び本を手にとると、そこから急にストーリー展開が進み、それ以降は一晩で読み終えてしまいました。

このストーリーには淡い期待、現実、優しさ、裏切り、そして長い年月をかけて愛を秘める恋愛が描かれていますが、二人の過去から未来を通して、その一つ一つの出会いやすれ違いなどタイミングが未来だけでなく過去をも変えるということを強調しているように感じました。

未来は常に過去を変えているんです。変えられるとも言えるし、変わってしまうとも言える。過去は、それくらい繊細で、感じやすいもの。

それを表現する言葉の一つ一つが美しく脳に居心地良かったので以下でいくつか紹介します。

花の姿を知らないまま眺めた蕾は、知ってからは、振り返った記憶の中で、もう同じ蕾じゃない。

 

今のこの瞬間も例外じゃないのね。未来から振り返れば、それくらい繊細で感じやすいもの。

ストーリーにでてくる洋子の文学的でアートかつ彼女の繊細さと優しさが一つ一つの言葉に表現され読んでいて心地よい気持ちに浸ります。

2019年に映画化され、その美しい言葉や世界観がどのように表現されるのか楽しみですね。

ABOUT ME
Chisato823
千里(Chisato) ルワンダ在住、助産師。 ビジネスで女性支援をするためAfricanDaisyを設立 元青年海外協力隊(27-3/ラオス) バツイチ再婚、遠距離恋愛も経験済み。 アフリカ旅情報やルワンダ女性のこと、書評や日常など書いています。