1994年にルワンダでおきた大虐殺。
現在の首都であるキガリの中心に位置する「ホテル・デ・ミルコリン」( Hôtel des mille collines)の副支配人ポール・ルセサバギナは1994年大虐殺当時に、家族とホテルに逃げ込んだルワンダ人をかくまい、2000人近くの命を助けました。
映画「ホテルルワンダ」は、このホテルを舞台に彼が人々を助けるために政府や国連に掛け合い奔走した実話をもとに作られた映画です。

現在「ホテル・デ・ミルコリン」は改築され由緒ある立派な4つ星ホテルとなっています。この記事ではホテル・ルワンダの内容紹介と現在のホテルの様子を紹介します。
ホテルルワンダ:映画の舞台となった「ホテル・デ・ミルコリン」の今
映画「ホテル・ルワンダ」
概要
ホテル副支配人が家族と逃げ込んでくる人々を救うため、政府軍、国連と交渉して千人以上の命を助けた実話をもとにした映画。
アカデミー賞やゴールデングローブ賞にノミネートされ、2006年に日本で上映されたました。
ルワンダ大虐殺は多数派フツの民族が少数派ツチの民族を殺戮し100日間でおよそ100万人以上が殺された民族紛争です。
あらすじ
1994年、フツの大統領が乗った飛行機が撃墜される。ラジオで大統領暗殺をきっかけに、多数派フツが少数派ツチを撲滅させるように煽り、信じ切った多数派フツの住民たちが蜂起し、ツチ殺害を始めます。
ストーリーの舞台となるのは外資系ホテル「ミル・コリンズ」。
ここの副支配人であったポール・ルセサバギナはフツ。しかし奥さんはツチであったことで家族の危険を察し、ホテルに逃げ込みます。
このホテルは外資ホテルであるため国連軍による警護があり、ツチ民兵からの殺戮の手はどうにか免れていました。同時にホテルには多くのルワンダ人が逃げ込みます。
副支配人の彼は家族とルワンダ人を助けるため政府軍・国連軍・フツの民兵など掛け合い、人々を国外に避難させるために奮闘する様子が描かれています。
ホテル・デ・ミルコリンのいま
この虐殺で2000人近くの命を救った、ルワンダのシンボルホテルとして今でも有名です。現在は改築されレストラン・バー・プールが併設された4つ星ホテルを確立しています。
眺め
「ミル・コリン」とはフランス語で千の丘を意味しており、Hôtel des mille collinesには「千の丘のホテル」という意味があります。ホテル名通り、眺めはどこまでも広がる丘を一望でき、息を飲むような美しい丘見渡せるホテルです。
どこまでも続く丘の起伏がとても美しい眺めとなっています。
夜景もさらにオススメ!
パノラマビューのお部屋に泊まると景色が楽しめます。

ルワンダアートを堪能する
ホテルはいたるところにルワンダアートが展示されています。地元キガリのアーティストが描いた絵が展示され、また購入することも可能です。プール・バー
ホテルにはプールとバー、スパがあり日中はプールでのんびりする人も多く、また週末の夜にはライブが行われていたりと、常に人気の場所です。
部屋
部屋は清潔感の行きとどいた部屋で、バスローブやアメニティが一通り揃った快適な部屋です。ジュニアスイートですと、ソファもありくつろぐことができます。
朝食
朝食はコンチネンタルビュッフェ。テラス席に差し込む朝日が気持ちよく、爽快な1日のスタートを過ごせます。ルワンダン料理であるマトケ(バナナの甘くないやつ)や豆の煮込み、アフリカンティーも楽しめます。またペストリーやサラダ・オムレツなど種類豊富です。
今では歴史を感じる雰囲気はゼロのホテルとなっていますが、この地に来ると虐殺の複雑な背景や、国連や世界中がルワンダを見放したことに対して考えを巡らせ、歴史を体感できる場所です。
ホテルは首都キガリの中心地にあり、空港からも車で20分くらいで便利な場所で、
ジェノサイドメモリリアルや国際連合ルワンダ支援軍のベルギー兵が殺害されたメモリアルは近くにあり、歴史を感じる場所です。